家や注文住宅は単なる箱か?

『居(きょ)は気を移す』

 

という言葉を聞いたことはありますか?

 

 

孟子が「尽心上」に記した一節で、

 

『住む場所や環境が、その人に与える影響は大きい』

 

という意味だそうです。

 

 

私たちが暮らす住まいは、ただの器ではありません。

 

家族の人間性を作り上げている大きな存在なのです。

 

 

例えば、忙しい生活をこなすために、便利さを重視した家があります。

 

その他にも、予算が少ないために、金額を重視した家もあります。

 

 

その家が、家族の人間性を作り上げると知っていたら、

 

利便性や金額だけを重視した家をつくるでしょうか?

 

家にいる間、ずっとその考え方に浸ると考えると・・・

 

ちょっと怖くありませんか?

 

 

家族の成長に対応できない家を「粗大ごみ」と表現した人がいます。

 

その「粗大ごみ」に数十年も住む家族は、

 

自身が粗大ごみ化していくといいます。

 

 

子どものために建てた家は、やがては高齢者だけが暮らす家へとなります。

 

その変化に対応できない家は

 

「粗大ごみ」と言われても仕方ないのかもしれません。

 

 

さて、世の中にはいろんな人がいます。

 

「IHで、お掃除の負担を減らしたい」

 

と、IHクッキングヒーターを導入した女性。

 

 

彼女は入居後2年間、そこで魚を焼いたことがありません。

 

「だって、汚れるじゃない」

 

これからも焼くつもりはないとのこと。

 

 

こんな人もいます。

 

「花粉症だから、浴室暖房乾燥機があると助かる」

 

という女性。

 

洗面所にある洗濯機で洗濯した後、隣の浴室で乾燥できるので、

 

作業同線が非常に短く楽です。

 

花粉が飛ぶ時期が過ぎても、ずっと浴室に干すようになりました。

 

「だって楽じゃん」

 

とのこと。

 

 

住まいに自分をつくられていることに気づいていないのです。

 

 

 

あなたが、旅行や実家への帰省を満喫して帰宅したとき

 

「ああ、やっぱり家が一番落ち着くな~」

 

と思ったことはありませんか?

 

 

すでにそれだけ、あなたは住まいと同化しています。

 

そのように大きな影響を持つ「家」ですから、

 

家づくりの最初の最初、基本中の基本を大切にしてください。

 

 

それは

 

「その家で、家族がどんな生活をしたいのか。

 

 今後どのように成長したいのか」

 

ということです。

 

 

「今の時代は、太陽光発電をつけなきゃ」

 

「オール電化は怖いから、ガスと併用しておく?」

 

 

それは、もう少し後で考えましょう。

 

まずは、新居でどんな暮らし方をしたいのか。

 

家族の幸せのための、もっと根っこの部分は何なのか。

 

 

毎日の掃除や定期的なメンテナンスをしなければ、

 

やがてその住まいは崩壊します。

 

その大切な住まいをあなたが管理するには、

 

どんな家づくりが合っているのか。

 

 

そう考え始めると、余計な見栄を張ることもなく、

 

身の丈に合った家づくりができるでしょう。

 

 

業者によっては、

 

「あなたのためです」

 

「最近の流行ですから」

 

と、自分本位の提案を出すところがあります。

 

そこに、

 

「あなたの幸せに貢献したい」

 

という思いがあると感じられますか?

 

そのときあなたが『居は気を移す』を知っておくと、

 

より冷静に判断できるでしょう。

 

 

 

こう考えると、家づくりの姿勢は、とても大切です。

 

 

この『居は気を移す』は『孟母三遷』と通じるところがあります。

 

孟子の母親も、環境が人に与える影響を知っていました。

 

だから、子どものためだけに引っ越しを繰り返すことができたのでしょう。

 

 

 

 

※孟母三遷(もうぼさんせん)

子供は周囲の影響を受けやすいので、子供の教育には 環境を選ぶことが大切であるという教え。

 

 

健康的な家づくりに健康的な身体が宿る。

 

心と体の冷えが万病の元

 

家づくりで気を付けることは寒々しい家をつくらないことです。

 

温かみのある家が心と身体を癒す。

 

 

 

建築医学は心と身体と経済を癒す。

 

家を建てて経済的に苦しくなるなんて嫌ですね。

 

 

 

 

あなたの周りには、たくさんの新しい情報が溢れています。

 

でも、古くから伝わる言葉の中には、

 

時代を超えて大切にしたい考え方があります。

 

たまに振り返ってみると、

 

今の自分に、一番必要な言葉が見つかるかもしれませんよ。

 

 

 


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