最初から間仕切りを固定しない家づくり

子育て中、特に小さな子を育てている期間は

 

常に子どもの様子が気になります。

 

親の姿が見えなくなると、赤ちゃんは後追いしたり泣いたり。

 

かといって、全体を見渡せる家をつくるのは難しいもの。

 

普段は家族の気配を感じたいけど、

 

来客時はしっかりと間仕切りをしたい、という場合もありますよね。

 

 

そんなとき、引き違い戸が役に立ちます。

 

引き違い戸は

 

「ほんの数センチ開ける」

 

といった微調整が可能です。

 

ドアに比べて、手を挟んだ時の危険性も低いんです。

 

部屋の役割によって使い分けてみるのもいい方法ですね。

 

 

ところで、あなたは、子どもが小学生になるのをきっかけに、

 

「そろそろ子ども部屋を与えたほうがいいのかな」

 

と考えたことはありませんか?

 

 

でも、低学年の間は、宿題や準備・片付けを見守ったり手伝ったり…。

 

なにかと親の出番は多いものです。

 

子どもは、効率的な時間の使い方がよく分かりませんよね。

 

だから、下校後の生活のリズムが整うようになるまでは、

 

ある程度は周囲のサポートが必要です。

 

 

帰宅してすぐ遊びに行く子がいれば、

 

宿題が終わらないと気になって遊べない、という子がいます。

 

もともとの性格もありますが、習慣の影響も大きいんですよ。

 

 

だから、ある程度の年齢に達するまでは、

 

子ども部屋は寝室として使うだけ。

 

あえてリビングやダイニングに子どもコーナーを設ける、

 

という家庭もあります。

 

 

宿題が分からないときに、すぐに家族に聞けるので、

 

勉強嫌いにもなりにくいそうです。

 

親も、家事をしながら子どもの様子が分かるので、

 

勉強の進度や苦手度を把握しやすいんです。

 

 

あなたも「成績優秀な子はリビングで勉強することが多い」

 

と聞いたことはあるかと思います。

 

中には、母親が家事で部屋を移動するごとに

 

折りたたみ式テーブルを移動させて勉強する子もいるとか。

 

その子によると、声をかけてほしいわけではないんです。

 

誰かの気配を感じていた方が、静かな空間より集中できるんだとか。

 

そのお母さんは

 

「勉強は教えられないけど、

 

 私がいるだけで役に立ってるなんて、なかなか嬉しいものですよ」

 

とのこと。

 

ちなみに、マンガを読む時と寝る時は、子ども部屋を利用しています。

 

 

早い段階から子ども部屋を与えた場合の短所って何でしょう?

 

親の目が行き届かない状況をつくると

 

引きこもりなどのマイナスの影響が大きい、ということです。

 

快適な空間があると、積極的に人に係わる必要を感じなくなりますからね。

 

 

こちらが必要以上に気を回さなくても、

 

小学校の高学年から中学生の頃になると、子どもは親から離れたくなります。

 

だから、小さい間は人数分の子ども部屋を設けず

 

兄弟げんかや譲り合いなど、人との係わり方を学ばせるための機会を

 

たくさんつくりましょう。

 

 

このように、この成長に応じた家づくりを考えると、

 

間取りって本当に難しいものです。

 

もし、あなたが悩んで間取りを考えられなくなったら

 

あえて、5年か10年の単位で考えてみませんか?

 

 5年たったら間仕切りをする。

 

 10年たったら子どもが独立しているので親の空間を増やす。

 

…などなど。

 

 

※スケルトン(構造体)インフィル(内装、設備)

 

構造体と内装設備を分けた家作りの一つの方法ですが

 

スケルトンで2階を作ると、家族(子供)の成長に合わせて

 

間仕切りなどを比較的簡単に変えることができる可変性の住いです。

 

 

 

 

 

最初から完璧な間取りを考えられる人は、なかなかいないでしょう。

 

住んでみて初めて分かることもありますから。

 

それに、家に家族の生活を合わせるより、

 

家族の成長に家を合わせる方が、暮らしやすそうだと思いませんか?

 

 

「私たちの暮らし方に合わなくなったから」

 

と、住む場所を変えるのもいいんです。

 

でも、愛着のある場所なら、そこで快適に過ごしたいですよね。

 


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